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【部活動の地域移行】とは?最新事例をまじえて特集

今週のザ・まちづくりは「部活動の地域移行」ついて特集します。

部活動の地域移行とは、従来学校が主体となって運営してきた課外活動(部活動)を、地域社会が主体となって運営する体制に移行させることを指します。

具体的には、学校の教職員ではなく、地域のスポーツクラブや文化団体、NPO法人などが中心となって活動を企画・運営し、指導を行うようになります。

実際に弊社が本社を置く宮崎県都農町でも部活動の地域移行は進んでおり、2023年5月に中学生地域クラブ「まちづくり部」が創部しました。まちづくり部には学校の教職員顧問がおらず、民間のまちづくり会社である弊社社員が担当者として付き添いながら、週4日活動しています。

教員の働き方改革や少子化の影響もあり、今後ますます部活動の地域移行が進んでいくことが予測されています。

部活動の地域移行が進んでいる背景

1.教員の働き方改革

教員の長時間労働が社会問題化しています。とくに部活動指導が教員の大きな負担となっていることが問題視されていることが、部活動の地域移行の大きな要因です。ネガティブな側面だけでなく、地域の役割増加にはポジティブな側面もあります。教員は本来の教育活動に専念できる時間を確保できるので、よりよい教育環境整備につながることが期待されています。

2.少子化の進行

サッカーや野球などチーム編成や練習に、一定の部員数が要求される競技では少子化により、実質的な制約も発生しはじめています。生徒数が減少していることで、学校単位での部活動維持が困難となり、チーム編成や対抗戦を実施するために、学校の部を廃止し民間のスポーツクラブが運営を担うような事例も増えています。

3.子どもの多様な体験機会の確保

部活動の地域移行には、大きな意義があります。その最も大きな要素としては「学校以外の場での活動経験」を生徒に提供できることです。家庭と学校との往復だけでは、なかなか出会える大人や職種、年齢層に限界が出てきます。その点、地域が担う活動であれば、異なる世代との交流や多様なバックグラウンドをもつ大人と出会える確率が高くなります。

先ほどご紹介した宮崎県都農町の中学生地域クラブ まちづくり部は、民間のまちづくり会社が運営しているため、日常的にさまざまな出会いが生まれています。

この写真の場面は、まちづくり会社が経営している宿に宿泊されたゲストさんが、まちづくり部メンバーに会いにきてくださった時の様子です。カメラマンとして世界中を旅するような大人は、町内には存在しないため多くの刺激を受けた様子でした。

これらの背景を踏まえ、文部科学省は2023年度から休日の部活動の段階的な地域移行を開始し、2025年度末までに完了させる方針を打ち出しています。

今後ますます進展が予想される部活動の地域移行の好事例となるよう、2年目を迎えたまちづくり部の運営に力を入れていきます。

自ら企画し、自分たちで原価計算をして利益を出す出店PJや、企画・撮影・編集・アップロードまで手がけるYoutube PJなど、具体的なまちづくり部の活動の様子はこちらからご覧ください。

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