人からはじまる、まちづくり

週刊イツノマ

都農町の小学校で、レゴを使った探究学習・ゼロカーボン教育

今年度より、イツノマでは、都農町内に3校ある小学校で各校年間15時間の総合的学習の時間を企画・運営することになりました。

町内の都農中学校で4年目を迎える総合学習カリキュラム「つの未来学」の小学校版と位置づけ、小さな町のよさをいかし、探究学習やまちづくり教育、キャリア教育を小中一貫で実施します。

  1. ゼロカーボン推進チーム「GreenHope」の進化

2021年度から3年間、町のゼロカーボン推進を担う、小学生の選抜チーム「GreenHope」をイツノマで企画・運営してきました。

2021年、都農中学校の総合学習カリキュラム「つの未来学」で、ゼロカーボンをテーマに中学生が300個アイデアを出し、前町長に提案したことがきっかけとなり、

都農町「ゼロカーボンタウン宣言」!!

ゼロカーボンタウンの具体策について、小・中学生が施策を立案し提言を行う『ゼロカーボンU-18議会』を創設人, 記号, グループ, 立つ が含まれている画像

自動的に生成された説明

小学生選抜チーム『GreenHope』を結成!!

若者が小中学生のころから、まちづくりの主役として、主体的に関わっていけば、愛着や当事者意識が湧いて、いったん町外に出るものの、いずれかの時期に戻ってくる確率が高くなるのでは?そんな思いからはじめました。

なぜ「ゼロカーボン」かというと、世界共通の未来へつながるテーマで探究学習には最適、大人たちも未経験ゾーンで正解がわからないため、若者も当事者としてフラットに議論できることを主な理由として考えました。

初年度は、小学生6名、中学生3名で10月から、合計15回、30時間近い時間をかけてみんなで議論して「木と花を植える」政策をまとめ、議会で30分の提言を行いました。

この日の様子は、宮崎日日新聞に掲載されました。

https://www.the-miyanichi.co.jp/chiiki/category_10/_61541.html

植栽や発信を提案 都農でゼロカーボン子ども議会

 都農町内1中3小、1分校の児童生徒9人でつくる二酸化炭素(CO2)排出削減のための政策提言チーム「Green Hope」

また、J-WAVEのジョン・カビラさんの番組でも取り上げていただきました。

小・中学生が政策提言に携わっているという、宮崎県の都農町にフォーカス – J-WAVE 81.3 FM JK RADIO TOKYO UNITED

宮崎県の都農町にフォーカス

https://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/archives/feature-focus/2022/03/25-073633.html?fbclid=IwAR1VPCEbM0u_5ApVujrDtk89YUbRUCiKO6ae12NqXXuyOlFfrxschN_sUF4

2年目となる2022年度は、商店街に設置したプランターの花をお世話するボランティアチームの結成と、Green Hopeの活動をさらに広めていくために実施する「みちくさ市」開催に必要な予算として、100万円の予算申請、議会満場一致で可決されました。

3年目は、予算を活用、花とみどりで商店街を元気にする「みちくさ市」の主催者として、合計9回開催、毎回500名前後の町民が集まる賑やかな場づくりを実践。

そして、4年目を迎えるにあたり、教育委員会とも話し合った結果、限られた選抜メンバーだけではなく、小学生全員にGreenHopeが活動してきた内容を共有し、より一層、ゼロカーボンを身近に、自分ごととして探究を深めていけることを目標におきました。

GreenHoepとしての活動は終了、今年度から3校ある小学校で年間15時間の総合学習の時間を使って、ゼロカーボンを中心とするまちづくり教育を実践することとなりました。

  • 「かっこいい」「面白うそう」からはじめるゼロカーボン

イツノマが小中学生と探究学習をしていくうえで大切にしていることは、「かっこいい!」「面白い!」「好き!」と思えること。どうやったらそう思えるか、そのきっかけを提供することが、最大の仕事だと思ってます。

ゼロカーボンの最初の授業をするときには、スニーカーやバック、靴下など、イツノマ社員の私物を持ち込みます。グラフィカル ユーザー インターフェイス, テキスト

自動的に生成された説明

かっこいいと思ったスニーカーやバッグが、工場に落ちている糸くずや、使用済みのトラックの幌からできてることも、二酸化炭素の削減、ゼロカーボンにつながっていることを小学生たちと共有していきます。

  • レゴブロックを使った探究学習

自分たちにもできるゼロカーボン活動を考えていくにあたり、一人ひとりが自分なりの考えやアイデアを出していけるよう、レゴブロックを使ったワ―クショップメソッド「レゴ®︎シリアスプレイ®︎」で学習していきます。

これまで、イツノマでは、小学校の単発プログラムで何度かレゴを使った授業をしてきましたが、問いに対するアクションは、大人以上に早く、ユニークなアイデアがどんどん出てくるので、小学生の探究学習のツールとして活用しています。

「CO2吸収お花タワー」「自然を壊す人の刑務所」「花のシェアハウス」

大人たちではなかなか出てこないユニークなアイデアがたくさん出てきます。

小学生たちは、ノートやポストイットに書いたり、手を挙げて答えるより、まずレゴで楽しく、気が向くままにつくり、つくった作品について、あれこれ答えていくほうが、アイデアの量や、奥行きも出ているように感じました。

  • ゼロカーボンをより多くの人に伝えるために

スニーカーやバッグをきっかけに、ゼロカーボンに興味をもち、レゴブロックを使って自分たちなりのCO2削減アイデアを考えて、カリキュラムの最後は、自分たちが見聞きし考えてきた内容を、より多くの人に共有するために絵本をつくることを企画しています。

イツノマがこれまで、中学校を中心に総合学習の時間で探究・企画をしていて感じたのは、

提案して終わりではもったいない!

でした。考えたことを実現させるためには、自分のアイデアをカタチにする、その手前の試作=プロトタイピングが必要なのではないかと思いました。

プロトタイピングに最適な時間が「図工」。教育委員会にお願いして、小学校の図工の時間もすこしいただいて、総合学習+図工のカリキュラムとして今年度、実施する予定です。

イツノマが小学生たちと昨年まで取り組んできた「GreenHope」の活動はこちらをご覧ください。

https://note.com/keibun_nakagawa/n/na54eb3a353f3

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